太陽光発電の固定価格買取制度（FIT）が2009年にスタートして早10年。
発電量が10kWh未満の場合、買取期間は10年なので、既に卒FITになった方が誕生しています。
そういった方も含めて現在注目されているのが家庭用蓄電池。
太陽光で発電した電気を貯めておくことが出来ます。
太陽光発電に蓄電池は本当に必要なのでしょうか
蓄電池の必要性の有無を蓄電池のメリット・デメリットから読み解きます。
太陽光発電は儲かる？
太陽光発電が注目されたきっかけ
そもそも、太陽光発電が最初に注目されたのは災害時などの停電対策でした。
電気が止まると、スマホの充電、灯、冷蔵庫、冷暖房機など生活必需品が使えなくなります。
その点、太陽光発電があると便利です。
但し、太陽光発電の導入には高額な初期費用がかかり、二の足を踏むことに。
しかし、政府が太陽光発電などの再生可能エネルギーを普及する為、固定価格買取制度（FIT）及び補助金制度を実施したとことで、太陽光発電システムを導入する家庭や投資目的に参入する企業が一気に増えました。
理論上は10年で元が取れるので、11年目からは利益が出ます。
早くに太陽光発電を導入した人ほど、儲けも大きいと言えます。
年々下がる売電価格
家庭用太陽光発電（発電量が10kWh未満）の売電価格は2009年は46円/kWh。
それが10年たった2019年には半額の23円になりました。
売電価格（買取価格）は年2～3円ずつ下がっているので、2021年度の売電価格は10kWh未満で18～19円/kwh（抑制対象地域も同額）と予想されています。
卒FIT
電力会社に固定価格での買取が義務付けられている期間が終了すると、電力会社が余剰電気を買い取るかどうかは自由です。
例え、買い取っても10円/kWh未満というのが大方の予測です。
売電価格が電力会社から買う電気の値段より高くなります。
こうなると、売電の旨味はありません。
そこで、注目され出したのが、蓄電池です。
太陽光発電の致命的なデメリット
太陽光発電にはデメリットがあり、①②は致命的です。
②夜は発電できない
③初期費用がかかる
④ソーラーパネルやパワーコンディショナーに寿命がある
日中でも曇りや雨の日は発電できない
この場合、電力会社から高い電気を買わなければなりません。
しかし、停電の時は為す術がありません。
夜は発電できない
夜も当然、電力会社か電気を買わなければなりません。
ただ、契約する料金プランにもよりますが、深夜料金は日中に比べ安いのが普通です。
しかし、日中同様、停電の時は為す術がありません。
初期費用がかかる
売電価格は年々下がっていますが、ソーラーパネルの性能（発電効率）や値段も下がっています。
初期費用が高い業者に依頼しなければ、10年で元を取ることは難しくありません。
ソーラーパネルやパワーコンディショナーに寿命がある
ソーラーパネルの寿命は30年、パワーコンディショナーは15年前後と言われています。
いずれ、買い替える時期が訪れます。
しかし、一般家電が7年前後と言われているのと比べれば長く持つ方かもしれません。
太陽光発電の致命的なデメリットを克服する方法
以上、太陽光発電の4つのデメリットを見ました。
特に致命的なのが①と②です。
②夜は発電できない
そして、この致命的なデメリットを克服する方法が蓄電池の利用です。
蓄電池には以下のメリットがあります。
●さらに、晴れた日が少ない（又は日照時間が短い）時期には、電気が安い夜に蓄電しておくと、日中でも発電できない曇りや雨の日に使える。
但し、蓄電池にもデメリットがあります。
蓄電池のデメリット
蓄電池には以下のデメリットがあります。
●電気容量で使える電気は決まるが、電気容量が大きいほど値段も高くなる。
●場所を取る
●蓄電池によってはエネルギー効率が下がる
初期費用が150万円～200万円程度かかる
まあ、これに関しては仕方ないと言えば仕方ない問題です。
太陽光発電に蓄電池をプラスすることで金銭問題は別にして太陽光発電ができな停電時に問題なく電気が使える可能性が大です。
蓄電池に関しては金銭的な損得ではなく、サービスを買うという認識が必要かと。
後はまともな業者に依頼して、相場より高い蓄電池を買わないことが大切です。
電気容量で使える電気は決まるが、電気容量が大きいほど値段も高くなる。
これは、ソーラーパネルの枚数と同じです。
ソーラーパネルの枚数が多いほど、発電量が大きくなります。
蓄電池もしかりです。
資金に余裕があれば、出来るだけ容量の大きい蓄電池を揃えたいものです。
場所を取る
実は、蓄電池はそれだけでは機能しません。
パワーコンディショナーが必要です。
これはソーラーパネルに関しても同じことが言えます。
太陽光で発電した電気は直流電流（AC）です。
これを電力会社に送ったり、家庭で使うには交流電流（DC）に変換する必要があります。
その為の機械はパワーコンディショナー。
蓄電池の場合も同じです。
太陽光で発電した電気を家庭で使う為に交流電流（DC）に変換する必要があります。
即ち、太陽光発電に蓄電池を後付けする場合、ソーラーパネル+パワーコンディショナーにプラスして蓄電池+パワーコンディショナーが必要となり、そのスペースを確保する必要があります。
さらに、それだけでないデメリットもあります。
蓄電池によってはエネルギー効率が下がる
それは直流電流を交流電流に変換する時にロスが生じるということです。
このロスが大きいほど、最終的に使える電気は目減りしてしまいます。
最も電気のロスが少ないのが、ソーラーパネルと蓄電池のパワーコンディショナーを1台で済ますことの出来るハイブリッド蓄電池です。
ハイブリッドコンディショナーは2つのハイブリッドコンディショナーが1つのハイブリッドコンディショナーで済むので、スペースの確保が1台分で済む（＝場所を取らない）、といったメリットがあります。
但し、ソーラーパネルのパワーコンディショナーを使えるのに、ハイブリッドコンディショナーに交換する事で、メーカー保証を受けられない等のデメリットが発生します。
いずれにしても、太陽光発電の設置後に後付けでパワーコンディショナーを設置する場合も、太陽光発電と蓄電池（並びにパワーコンディショナー）の設置を同時に行う場合も、業者選びが大事です。
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